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健康な日常諸生活を送るためにいちばん大切なのは、日常諸生活動作の自立である。
自立を妨げる運動機能障害につながる運動疾患を予防し、健康を増進するために一番大切なのは日常諸生活上の種々の注意と対策が必要である。



【1】骨粗鬆症の予防と進行防止について

日常の諸生活を工夫して予防することが大切である。
それにはバランスのとれた食事と運動が推奨される。


a.栄養




b.運動

運動不足は骨粗鬆症の発症と進行に影響を及ぼす。
運動で筋肉を鍛えることは、骨折を起こしやすい骨を外から守るためにも重要である。
最近増加している腰痛も、その要因のひとつに脊柱持筋の筋力低下がある。積極的な運動により、背筋、腹筋などの強化をすることが、腰痛の予防につながる。
老人には激しい運動は危険であるが、戸外に出て日光に当たり散歩するなど、気分転換としても有効である。身体を動かすことにより、運動バランスが維持され、転倒防止にも役立つ。



【2】事故の防止(骨折の予防)

転倒、転落などにより骨折を起こしやすいので十分に事故を起こさないように注意することが重要です。

a.生活環境の整備、整頓

階段、お風呂場、トイレなどには手すりなど補助具をつける。床には滑らない材質のものを使用し、段差(障害物)をなくすことが望ましい。滑りやすい敷物なども敷かない。障害となるような物は置かないよう、日常諸生活環境を整える。


b.衣類、履き物

衣類は裾を踏まない程度の長さがよい。着物より、パジャマ、トレーナー類がよい。履き物は日常履き慣れたのもがよい。スリッパなどは滑りやすくて不安定なのでなるべく避けた方がよい。
散歩や運動時には慣れたシューズがよい。



c.日常生活上の注意

高い所に上がる、重い物を持つなどの動作は避ける。また、物を持ち上げる動作のときは、腰を落としてから持つ。中腰や片足立ちの動作は危険である。雨、雪の日など天候の悪いときやラッシュ時の外出は控えた方がよい。
骨粗鬆症の予防は、日常から栄養に気を配り、運動を継続することにより骨量を維持し、骨折、転倒を予防するように心がけが大切である。



いまスポーツは運動機能の維持、増進のために有効であり、種目や回数については適切なアドバイスが受けられることがよい。
あまり過剰なスポーツ活動は運動器の障害になることもあるので注意すべきである。

※運動器疾患の予防と健康増進
運動器の疾患でも予防が出来るものもある。
例えば、脊椎や関節の変性疾患など「使いすぎ」などで生ずるものであり、日常の姿勢や動作を注意することで、かなり予防できるものである。

一般に運動器の機能を健全に保つためには、バランスのとれた栄養の摂取、健康によい生活習慣と適切な運動、そして事故の防止が必要である。とくに運動については、年齢、体力に応じた運動プログラムが大切であり、運動の前にはストレッチなど準備体操をして、体を柔軟にしてから始めるように注意すべきでしょう。